世界大百科事典(旧版)内の産業の自由の言及
【初期独占】より
…その代表的な例としては,16世紀以来イギリス毛織物のアントウェルペン(アントワープ)輸出を規制していたマーチャント・アドベンチャラーズや15世紀末ベネチアの銅市場支配をめざして結ばれた南ドイツ商人による〈銅販売カルテル〉のような初期カルテル,先駆会社が合同して生まれたオランダの東インド会社やフランスの西インド会社のような初期トラスト,多数の支店や傘下の企業を中央の同族会社が統括した南ドイツの財閥フッガー家のような初期コンツェルンなどがある。市民革命期には王室や政商と議会や中小生産者との間で初期独占の存廃が争われ,これを倒して産業の自由を実現したところに近代の経済的自由主義の起源が求められる。【諸田 実】。…
※「産業の自由」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」