《産業者の教理問答》(読み)さんぎょうしゃのきょうりもんどう

世界大百科事典(旧版)内の《産業者の教理問答》の言及

【階級】より

…社会の不平等状態を表示するために,全体社会あるいは部分社会をなんらかの指標によって相互に不平等な二つあるいはそれ以上の人口部分に区分する場合,それぞれの区分された人口部分を階級という。その具体的な表現形態は,区分の指標として何を用いるかによって異なり,そのことがまたいくつもの異なる階級学説をつくりだしているが,支配階級と被支配階級,有産階級と無産階級,富裕階級と貧困階級というような概念化は,比較的一般的である。…

【サン・シモン】より

…さらに《組織者》(1819),《産業体制論Du système industriel》(1821‐22)で現代を〈逆立ちした世界〉と規定し,その大転換として産業社会の青写真を描いた。挫折して自殺を試みたが一命をとりとめ,A.コントとの共著《産業者の教理問答Catéchisme des industriels》(1823‐24)でプロレタリアの解放を目的とした産業体制の組織を論じ,その精神的・道徳的再武装を遺著《新キリスト教Nouveau christianisme》(1925)で説いた。彼の思想は統一に欠けているが天才的洞察に満ち,後世に広範な影響を与え,とくにコントの実証哲学とB.P.アンファンタンA.バザール,ロドリーグBenjamin Olinde Rodriguesによって展開されたサン・シモン主義による産業主義の変形としての社会主義,今日の管理社会論,テクノクラシー論などの源泉として注目に値する。…

※「《産業者の教理問答》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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