世界大百科事典(旧版)内の番家の言及
【ニシン(鰊∥鯡∥春告魚)】より
… ところで,こうした低廉かつ豊富なニシン生産は東北の一部や道南の漁民,あるいは近江商人を中心とする場所請負人によって行われた。請負人は運上金と引替えに許可された〈場所〉に年間数千両の大金を投じ,番家(ばんや)を設け,刺網,建網,漁船などの漁具と雇漁夫(道南・東北漁民,アイヌ)を使い,独占的漁業経営を営んだ。その経営規模はかなり大きく,建網を数ヵ統,刺網を数百放営んでいたが,建網1ヵ統経営には雇漁夫15~20人と漁船7~8艘,刺網100放経営に雇漁夫5~6人を必要とした。…
※「番家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」