世界大百科事典(旧版)内の《異教徒に反論する歴史》の言及
【オロシウス】より
…415‐416年,師の勧めでベツレヘムのヒエロニムスのもとを訪れ,415年エルサレムの地方教会会議ではペラギウスを異端として論難している。東方から戻ると,《神の国》を執筆中のアウグスティヌスに,西ゴートのローマ市略奪(410)を契機に再燃した異教徒のキリスト教非難を歴史的に論駁するよう勧められ,1年余りで《異教徒に反論する歴史》7巻を完成させた。この書はエウセビオスの編年法に従い,リウィウス,ユスティヌス,エウトロピウスなど異教側史料にも依拠して,天地創造から417年までの歴史を扱い,その執筆目的ゆえに異教時代の災厄を強調する反面,キリスト教時代の災禍は軽視してキリスト教的進歩史観を示しており,中世に広く読まれた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」