世界大百科事典(旧版)内の疾患への逃避の言及
【ヒステリー】より
…いずれにせよヒステリーの症状は,それによって孤立無援の状況から脱却し,他者の支持を確保するという当人は意識しないとしても合目的的な意味をもふくんでいる。これが〈疾患への逃避flight into disease〉ともいわれたゆえんである。運動系の症状としては,立てない,歩けない,四肢の麻痺,痙攣(けいれん),ふるえ,声が出ない,飲みこめない,嘔吐など,知覚系の症状としては,皮膚知覚の鈍麻,皮膚知覚の麻痺,痛覚過敏,聞こえない,見えないといった多彩な機能障碍が起こる。…
※「疾患への逃避」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」