世界大百科事典(旧版)内の病的萎縮の言及
【萎縮】より
…また萎縮した細胞の中に褐色顆粒が沈着しているものを褐色萎縮というが,これは,細胞内小器官などの過酸化脂質が老廃産物としてたまった状態である。萎縮は,加齢(老化)とともに認められる生理的萎縮(たとえば,思春期以降におこる胸腺の萎縮,更年期以降におこる生殖器の萎縮など),病因が加わるためにおこる病的萎縮(たとえば,慢性腎炎による腎萎縮,劇症肝炎による肝萎縮など)に区別される。病的萎縮をおこす原因には,栄養供給の障害(栄養動脈の狭窄,閉塞),飢餓,機能の障害(寝たきりの病人の骨格筋や骨にみられる無為萎縮),神経支配の障害(運動神経麻痺による支配下骨格筋の萎縮),内分泌障害(脳下垂体ホルモンの分泌低下による甲状腺や副腎の萎縮)などがある。…
※「病的萎縮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」