世界大百科事典(旧版)内の発電ブレーキの言及
【鉄道車両】より
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[ブレーキと連結器]
鉄道車両を安全に運転し,所定の位置に停止させるためにブレーキ装置は重要であり,法規上も種々の規定が設けられている。ブレーキ装置は,機械式ブレーキと電気式ブレーキに大別され,前者には,制輪子を車輪踏面に押しつける制輪子ブレーキ,制輪子を車輪とは別の回転体に押しつけるディスクブレーキ,制輪子をレールに押しつけるレールブレーキなどの種類があり,後者の電気式ブレーキには,車両の運動エネルギーを利用して主電動機を発電機として使用し,得た電気エネルギーを抵抗器によって熱として消費する発電ブレーキ,同様にして得た電気エネルギーを電車線を通して返還する電力回生ブレーキなどの種類がある。機械ブレーキは,その動力の種類によって,手ブレーキ,真空ブレーキ,圧力空気ブレーキ,油圧ブレーキなどに分類される。…
【電車】より
…電動車は,従来,単独の1両に,主電動機のほか制御装置と電動発電機や空気圧縮機などの補機類をすべて備えていたが,1950年代以降は2両分8台の主電動機を1組の制御装置で制御する方式(MM′方式)が多く用いられており,この1組2両が構成単位となっている。この方式では電動車1両当りの価格が安価になることと,主電動機の端子電圧を下げられるので発電ブレーキを十分に効かすことができるなどの利点がある。集電装置としては,一般にパンタグラフが用いられるが,地下鉄では集電靴が用いられる場合もある(集電装置)。…
【ブレーキ】より
…なお,自動車の走行中,クラッチを切らずにアクセルから足を離したときに作用するエンジンブレーキは,エンジンの圧縮抵抗,エンジン・変速機の機械摩擦を利用した摩擦ブレーキとみなすことができる。
[電気ブレーキ]
電磁ブレーキや磁極間におかれた導体が移動するときに生ずる渦電流による制動作用を利用した渦電流ブレーキを含めることもあるが,ふつう電気ブレーキといえば電動機を発電機として用いる発電ブレーキや電力回生ブレーキをいう。発電ブレーキは,回転動力源として用いている電動機を,減速させたいときに発電機として働かせ,その回転を止める方向に働くトルクをブレーキに利用するものである。…
※「発電ブレーキ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」