世界大百科事典(旧版)内の皮聖人の言及
【革堂】より
…行円は叡山の横川(よかわ)の聖(ひじり)で,常に鹿の皮衣をまとい,巷で庶人を教化した。当時,〈皮聖人(かわしようにん)〉とか〈皮聖〉と呼ばれ,これが当寺を革堂と呼ぶもととなった。行円が庶人に仏との結縁(けちえん)を勧めて回国する聖だったので,当寺には創建当初から貴賤の結縁者が多かったが,中世になると,本尊千手観音の霊験が現世利益を求める観音信仰の流行のなかで世に喧伝され,西国三十三所観音巡礼の札所や洛陽七観音の一つに数えられ,ますます庶民の信仰を集めた。…
※「皮聖人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」