世界大百科事典(旧版)内の盆施餓鬼の言及
【盂蘭盆会】より
…本来,盂蘭盆会と施餓鬼会は別種の法会であるが,餓鬼と無縁仏とが同じ意味で理解されるようになり,盆中または盆の前後に施餓鬼会が行われるようになった。こうして盂蘭盆会と施餓鬼会とが密着し,盆施餓鬼は一般寺院の年中行事でも重要な位置を占めるに至った。 盂蘭盆会は今日もなお寺院で盛んに営まれるが,民間でも盆と略称して,自家で祖霊や死霊の祭祀が行われる。…
【施餓鬼】より
…この法会は本来随時に修されたが,いつの時代からか,とくに盆に行うようになり,この施餓鬼の法会を指して盂蘭盆(うらぼん)会というようにさえなった。それほど盆施餓鬼は盂蘭盆中の代表的な行事となったのである。民間に盂蘭盆の行事が普及し,家の先祖とは別に,新亡の精霊(しようりよう)や餓鬼仏すなわち無縁の精霊たちにも飲食を施さなければ,家や村の者にとって安心できないという思いが高まってからであろう。…
※「盆施餓鬼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」