世界大百科事典(旧版)内の盛期バロックの言及
【バロック美術】より
… 1630年代に入ると,カトリックは布教においても,反プロテスタント運動においても一応の安定を見,〈勝利の教会〉と呼ばれるにいたり,この期を境として宗教芸術は豪華さと壮大さをねらう〈大様式〉へと変質する。〈狭義のバロック〉あるいは盛期バロックと呼ばれる1630年代ローマの成熟した芸術様式は,プロト・バロックの諸傾向(リアリズムと理想主義)に比べて,演劇的,装飾的な空間構成をもつことを特色とする。しかし,30年代には,このような様式と並行して,N.プッサンの代表する古典主義的傾向も重要な一派を成した。…
※「盛期バロック」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」