相対アーベル拡大(読み)そうたいあーべるかくだい

世界大百科事典(旧版)内の相対アーベル拡大の言及

【類体論】より

…19世紀の終りころに,D.ヒルベルトが基本的な予想を提出し,1920年ころに高木貞治が一般的な証明を与えた代数体の整数論における重要な理論。ヒルベルトは,代数体の拡大K/kの中で,とくに相対アーベル拡大,すなわち,そのガロア群がアーベル群であるようなガロア拡大の一般論を構成することおよびそのような観点から相互法則を研究することを提唱し,拡大次数が2の場合にその理論を展開した。さらに一般的な場合に関するいくつかの予想を述べ,とくにkの不分岐なアーベル拡大Kで,そのガロア群がkのイデアル類群と同型であり,kの素イデアルのKでの分解の形が,その素イデアルが属するkのイデアル類により定まるようなものが存在することを予想し,これをkの類体と名づけた。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」