矢木(読み)やぎ

世界大百科事典(旧版)内の矢木の言及

【市】より

… かかる中心集落=市町とは別に,大規模な市が領主によって立てられる場合もあった。1486年(文明18),大和国矢木に,土豪の越智氏と岸田氏が申し合わせ,11月13日より1ヵ月,毎日,市を立て,数百間の屋形を打って,市場税を取った。1572年(元亀3),武田氏は,駿河国臨済寺門前に一百軒の市屋形を立てて,月6回の定期市を開いている。…

【差矢法】より

…鉱山や建設現場で用いられる坑道支保技術の一つ。脆弱(ぜいじやく)で崩れやすい地盤を掘削する場合に,支保枠を施した安全な区域から,これから掘削する部分の地盤へ矢板または矢木(板状または柱状で先端をとがらせた坑木。鋼製のものもある)を打ち込んでおいて,その中を掘り進む。…

【符坂油座】より

…ほかに東大寺油問職・問丸の役割も果たし,木津の法華寺や長谷寺の油問丸を兼ねたこともある。座衆の特権は,大和一円,とくに南大和(吉野地方)に産する木実,エゴマ,および河内や紀伊のゴマ,あるいは矢木仲買座が販売するエゴマの仕入権と,灯油の製造・販売の独占権であった。興福寺,一乗院,大乗院や東大寺油倉から大仏殿,二月堂などに供給される東大寺の需要油のほか,奈良や近郊における油は符坂油座が独占的に営業したが,ただ例外的に大乗院,春日若宮に油貢納の義務を負った摂津国天王寺木村油商人は,鎌倉末期から奈良一帯に営業を認められていた。…

※「矢木」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」