世界大百科事典(旧版)内の知多さらしの言及
【晒木綿】より
…小幅の生木綿地を漂白したもの。単にさらしとも呼ぶ。愛知県知多半島亀崎地方産出の知多木綿を,独特のさらし方を行って漂白した知多ざらしが有名。ほかに近江ざらし,野洲(やす)ざらしなども少量の生産がある。普通,やや太番手の綿糸を使い,あらく織った平織物で仕上幅32cm,長さ9.2~9.5mを1反とする。さらし上がりは柔らかく吸水性に富み,手拭(てぬぐい)地,和装肌着,産着,腹巻など広く使われる。麻織物のさらしでは苧麻の皮を陰干しにした青苧(あおそ)を原料とし,天日で漂白した奈良ざらし,野洲ざらしが起源も古く,奈良ざらしは現在なお少量ながら生産されている。…
【知多[市]】より
…人口7万8202(1995)。江戸時代中期,中央部の岡田で発祥した綿織物業は知多さらしの名で知られ,現在も輸出向けの広幅物が生産されている。1962年に始まった名古屋南部臨海工業地帯の造成により石油,LNG,発電を中心としたエネルギー関連産業,鉄鋼業,配合飼料,糖化製品製造業などの工場が進出し,以前盛んであった沿岸漁業,ノリ養殖,海水浴場は姿を消した。…
※「知多さらし」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」