《短歌滅亡私論》(読み)たんかめつぼうしろん

世界大百科事典(旧版)内の《短歌滅亡私論》の言及

【歌論】より

…そうしたなかで,都合4度にわたる短歌否定論ないしは短歌滅亡論をめぐってのやりとりは,〈時代の詩〉としての問題,〈心〉と〈言葉〉の問題といった古典歌論以来の問題にあらたな角度から照明を当て,加えて西欧詩と日本の詩,伝統と現代,小説と詩といった新しい問題をとり込んで〈歌論〉の領域を広げ,かつ論点を深めたのであった。最初は,《新体詩抄》序(1882)にはじまるそれ,以下,尾上柴舟〈短歌滅亡私論〉(1910),釈迢空(ちようくう)(折口信夫)〈歌の円寂する時〉(1926),そして第2次大戦後の昭和20年代初頭のいわゆる〈第二芸術論〉時代,この4度である。歌の根拠,歌の存在理由を直接に問うたこれらの機会を典型的な場面として,〈歌論〉は文芸評論史のなかで独自の歩みを進めてきたのである。…

※「《短歌滅亡私論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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