世界大百科事典(旧版)内の石吸膏薬の言及
【膏薬煉】より
…それぞれ名人をもって自認する鎌倉と都の膏薬煉が道で出会う。まず系図を語り合い,鎌倉方は,先祖が走って行く名馬生食(いけずき)を吸い寄せて馬吸膏薬の銘を賜ったと語れば,都方も,むかし清涼殿の庭石にするため数千人の人足で引いてきた大石が中に入らないのを吸い寄せて築地を越えさせ石吸膏薬の銘を賜ったと語る。つぎに薬種を比べ合い,鎌倉方は石のはらわた,木になる蛤(はまぐり),みみずの胴骨,都方は空飛ぶ泥亀(どうがめ),地を走る雷,雪の黒焼きなどと並べ立てる。…
※「石吸膏薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」