世界大百科事典(旧版)内の硝子体剝離の言及
【眼底】より
…(1)硝子体出血,網膜前出血 硝子体中に血液(凝血塊)が浮いている状態が硝子体出血vitreous bleedingで,飛蚊(ひぶん)症myodesopsiaとして自覚される。生理的には硝子体剝離によって網膜血管が切れることが原因となる。病的な場合は,外傷,眼内異物などに伴って出血したり,糖尿病性網膜症,網膜静脈閉塞症に合併して新生血管が出血することによって起こる。…
【硝子体】より
…病的なものは,網膜裂孔形成,ぶどう膜炎による滲出物や,眼底血管病変による出血や増殖物などが原因となって起こり,治療の対象となる。一方,病的でないものは,網膜に接した硝子体膜がはがれて浮きあがる状態(硝子体剝離(はくり)vitreous detachment)になったり,繊維成分と水分との分離(シネレシスsyneresis)によって硝子体繊維が不均一になることが原因である。これらは老化に伴う生理的現象なので,治療は無意味である。…
※「硝子体剝離」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」