世界大百科事典(旧版)内の社会的分散型認知の言及
【相互作用】より
… 1980年代には仕事場や家庭など日常的な場における人間の有能さの発見が本格化し,認知活動を他人や道具といった外界の支えとの相互作用として捉える研究が脚光を浴びはじめた。 このような見方をさらに社会的な文脈において発展させると,認知活動は基本的には個人が他人と相互作用する中で発現すると考えられ,そのような枠組みで捉えられた認知活動を社会的分散型認知と呼ぶ。認知人類学者ハッチンズE.Hutchinsは,大型船の航行チームの協調作業を分析し,船の位置測定という認知タスクがメンバー間でさまざまな形で表現され,変換されて遂行されるさまを記述している。…
※「社会的分散型認知」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」