祈年殿(読み)きねんでん

世界大百科事典(旧版)内の祈年殿の言及

【壇】より

… 現存する北京の天壇は,明代初期に天地合祀の殿として創建され,嘉靖年間(1522‐66)に合祀制を廃して圜丘が築かれ,清朝もこれをうけつぎ乾隆年間(1736‐95)に拡張整備を行ったもので,その後の焼失,再建を経ているが,乾隆当時の規模,形式を伝えている。皇帝が毎年冬至にみずから天をまつる,圜丘と称する白石3成の露壇のほか,毎春に五穀の豊饒を祈願する祈年殿や,皇穹宇,斎宮などの建築群で構成されている。天壇は,当初は城外の南郊に位置し(のちに外城内となる),北郊には地壇が設けられ,前者が3成の円壇,後者が2成の方壇で,天円地方および陽陰をかたどった。…

【天壇】より

…北京に現存する天壇は,明・清両朝皇帝が祭天の儀を行ったところで,明の1420年(永楽18)に当時の南郊に天地合祀の大祀殿が創建され,1530年(嘉靖9),四郊分祀の制に改めて圜丘を新築,38年大享殿を新築した。さらに清の乾隆年間(1736‐95)に拡張・整備が行われ,1751年(乾隆16)に祈年殿と改められ,1889年(光緒15)に焼失はしたが旧状に従って再建されており,現状はほぼ乾隆当時の状況を伝えている(図1,図2)。祈年殿,皇穹宇(こうきゆうう),圜丘が南北軸線上に並び,その間を塼(せん)積みの大道で結ぶ。…

※「祈年殿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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