世界大百科事典(旧版)内の秘儀荘の言及
【ウィラ】より
…この新しい住宅形式の成立条件としては,都市の城壁外の治安確立,不在地主による土地所有,それに都市過密化による自然憧憬が挙げられる。保養地用としてのナポリ湾周辺に点在するウィラは,ヘレニズム王国の宮殿装飾を模した形式が多く,〈秘儀荘Villa dei Misteri〉,ボスコレアーレの別荘,カプリの〈ティベリウスの別荘〉などがあり,ティボリの〈ハドリアヌスの別荘〉は,このタイプの発展した例である。都市内別荘としてはネロ帝の〈ドムス・アウレア(黄金宮)〉などがある。…
【ローマ美術】より
…第1様式は,地中海東部や黒海沿岸,シチリアなどにもその遺例を見る,ヘレニズム時代に広く普及していた壁面装飾様式であり,ポンペイの〈ファウヌスの家Casa del Fauno〉などから典型的例が出土している。第2様式はヘレニズム期の宮殿の装飾壁画を模倣したもので,ポンペイの〈秘儀荘Villa dei Misteri〉壁画,ボスコレアーレ出土壁画,それに《オデュッセウスの風景画》などがこれに属する。第3様式はエジプト趣味の反映,および第2様式の発展とみなすことができる。…
※「秘儀荘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」