世界大百科事典(旧版)内の移動運動の言及
【移動】より
… 生物の移動には,気流や水流に乗っての受動的消極的なものと,運動器官を用いての積極的なものとがある。後者は移動運動locomotionと呼ばれ,運動の中の特別な1区分をなす。しかし,海流に乗って泳ぐ遠洋魚やタンポポの種子の毛といった例に見られるように,このような移動方式の区別は移動にとって本質的な意義をもつものではない。…
【運動】より
…しかし,子実体形成以前においてはすべての細胞はアメーバ状であって,仮足を形成しながら運動する。アメーバの集合時に見られる指向的な走化性運動および多細胞体の極性的な移動運動,これらはアメーバの仮足の一方向的な形成に基づいて起こる。この場合の細胞運動の基礎機構は,動物の非筋肉細胞のそれと大差ないと考えられるが,環状AMPをはじめとする走化性物質がいくつか同定されその初期反応が若干明らかにされていることを除けば,まだ不明な点が多い。…
※「移動運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」