世界大百科事典(旧版)内の税金避難地の言及
【多国籍企業】より
…多国籍企業は進出先の国の富を抜きとって本国その他へ移すように仕組まれたポンプであるとする懐疑的な見方がある。たしかに多国籍企業の本社と子会社間で原材料や製品の取引をする場合に取引価格を操作して関税支払を低くする移転価格の慣行や,本国の高率の法人税を支払うことをきらってタックス・ヘイブン(税金避難地)といわれる小国に本社の名目的所在地を移してしまうという企業戦略が伝えられている。また景気が後退すると一部の国の生産だけを続行して,他国の工場を閉鎖してしまい,大量の失業やレイオフ(一時解雇)を出すといった実例も紹介されている。…
【タックス・ヘイブン】より
…税金避難地,租税逃避地ともいう。海外から進出してくる企業に対して税制上の優遇措置を与える国が世界各地に多く存在するが,そのような国を利用することにより,企業は税金の負担額を減らすことが可能となる。…
※「税金避難地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」