穴晒(読み)あなさらし

世界大百科事典(旧版)内の穴晒の言及

【晒】より

…受刑者を路傍に引き据え,みせしめ(見懲(みごらし))として衆目に晒し恥辱の制裁を与えたもの。幕府の法では柱に縛してむしろに座せしめる通常の晒と,土中に埋めた箱に着座させ首だけを地上に出す穴晒(あなさらし)とがあった。前者は穴晒に対して陸晒(おかさらし)と呼び,女犯(によぼん)の所化(しよけ)僧,心中(相対死(あいたいじに))未遂の男女両人に科したことでよく知られる。…

【鋸挽】より

…日本の中世,近世にみられ,江戸幕府の制度では主殺(しゆうごろし)にのみ適用する最高刑であった。戦国時代までは竹鋸で実際に首を挽いたが,江戸幕府法の鋸挽はその形式化したもので,一種の(さらし)刑たる穴晒(あなさらし)として行われた。すなわち土中に埋めた箱に罪人を入れ,枷(かせ)を施した首だけを地上に出させる。…

※「穴晒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」