窩本(読み)わほん

世界大百科事典(旧版)内の窩本の言及

【塩法】より

…明の開中法にもさまざまな曲折があったが,17世紀に入ると,巨大な資本を握る山西や徽州の商人が当時最大の産塩高を持つ淮南塩の集散地揚州に集まり,国家に代わって生産者を直接支配するようになる。開中法で塩引の量が増加しすぎ,その対策として特定の商人に塩引の割当制限を行ったことから,逆に塩販売の権利が窩本(わほん)と呼ばれる一種の株(塩引独占権)に変わっていった。明中期から清初への銀経済と好況の波にのり,揚州の塩商の活動はめざましく,文学,芸術のパトロンともなり,また塩商の中から学者,政治家を輩出することになる。…

※「窩本」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」