世界大百科事典(旧版)内の笹琵琶の言及
【琵琶】より
…その担い手たちは座興として語り物琵琶,歌謡琵琶も行い,その伝統は門付芸(かどづけげい)の〈滑稽琵琶〉ないし〈座頭琵琶〉につながっている。こうした盲僧琵琶の音楽的活動は筑前盲僧と薩摩盲僧に大別されてわずかに現存し,その傍系の山口県や熊本県の小型の笹琵琶を使う肥後琵琶はほとんど絶えた。(3)薩摩琵琶 このように盲僧琵琶はすでに世俗化の傾向を示したが,別の世俗的な琵琶楽を近世に生み出すきっかけをも提供した。…
【盲僧】より
…かつて地鎮祭(じちんさい)や荒神祓,土用経(どようきよう)にまわった盲僧の姿は,九州一帯や長門,石見,大和などでも見られたが,現在では国東(くにさき)半島や北九州市,対馬の一部に残るにすぎない。笹琵琶と呼ばれる小型の細目の琵琶で経文を唱えるほか,〈くずれ〉と称する滑稽(こつけい)譚や,人の興味をひく合戦物語,流行歌(はやりうた)なども演じた。琵琶【山路 興造】。…
※「笹琵琶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」