世界大百科事典(旧版)内の等級賃金制の言及
【生糸】より
…器械製糸場では各地の小作貧農層から出稼ぎに来た未婚の女工たちが長時間労働を強いられており,《職工事情》によれば1901年当時の諏訪地方の労働時間は〈決シテ十三四時間ヲ降ルコトナク長キハ十七八時間ニ達セル〉ありさまであった。彼女らは寄宿舎で全生活を管理され,平均繰糸成績を得た者に標準日給を与え,成績の上下によって日給に大きな格差をつけるという等級賃金制によって,長時間緊張した労働を余儀なくされた。器械製糸家は生産費の8割前後を占める原料繭の購入価格の引下げにも力を注ぎ,共同購繭を行った。…
※「等級賃金制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」