筑紫大宰(読み)つくしのおおみこともち

世界大百科事典(旧版)内の筑紫大宰の言及

【大宰府】より

… 536年に朝鮮半島への兵站基地として那津(なのつ)(現,福岡市)に修造された官家(みやけ)を先駆とする。対隋外交開始直後の609年(推古17)に初見される筑紫大宰(つくしのおおみこともち)は中央から派遣された那津駐在官の官職名で,その事績は後の大宰府のそれとほとんど差異がない。これにはそれ相当の組織が属したであろうが,その実体は明らかでない。…

【筑前国】より

…古墳時代にも嘉穂郡の王塚や鞍手郡の竹原などの装飾古墳に見られるような独自の文化が発達し,宗像郡の沖ノ島遺跡は海上交通にかかる祭祀遺跡として有名である。対外交渉が頻繁になるにつれて当国はその重要性を増し,536年那津(なのつ)(福岡市)に官家(みやけ)が修造され,7世紀初頭にはその長官とみられる筑紫大宰(つくしのおおみこともち)が出現した。百済支援のため西征した斉明天皇は朝倉宮(朝倉郡)で没したが,那津は支援軍の発進基地であった。…

※「筑紫大宰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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