世界大百科事典(旧版)内の算木菓子の言及
【塩釜】より
…宮城県塩竈(しおがま)神社の祭神シオツチノオジにちなむものといい,塩釜市や仙台市の名物になっている。易に使う算木のように切れ目を入れるところから,かつては算木菓子,算木餅とも呼ばれた。はじめは《御前菓子秘伝抄》(1718)の〈さんきもち〉のように材料を合わせて蒸したと思われるが,やがて《菓子話船橋》(1841)に見られるように現在と同じ製法のものになった。…
【落雁】より
…押物の前身というべきもので,現在と同様,落雁が乾飯(ほしいい)という加熱ずみのαデンプンを用い,砂糖液でこねて押し固めたのに対して,江戸初期から熱処理をしていないβデンプンの米粉を主材料とし,砂糖などと合わせて蒸したものであった。《物類称呼》(1775)は仙台で算木菓子(さんぎがし)というとしており,《守貞漫稿》は越後の越の雪が〈白雪糕ノ精美ナルモノ〉であるといっている。算木菓子は木枠にいれたまま蒸し上げ,それを占いに使う算木形に切ったための名で,現在では塩釜(しおがま)と呼ばれているものである。…
※「算木菓子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」