世界大百科事典(旧版)内の米方両替の言及
【両替】より
…本両替はおもに資金の預り,商人貸,大名貸,各種手形(振差紙,為替,預り,振出,約束,大手形,蔵預り)の発行,幕府・諸藩の公金取扱い,諸藩の掛屋,蔵元などの任に携わり(鴻池家のように新田開発を行う者もいた),本来的な金銭両替はあまり行わず(十人両替も同様),小両替がこれにあたった。これら以外で特殊なものには堂島その他の米市場と結びつき,米商人の資金・帳合米商内(ちようあいまいあきない)証拠金の預りや米売買書による委託代金徴収を行った米方(こめかた)両替(遣来(やりくり)両替)および商品・蔵荷証を担保に貸付けをする入替(いれかえ)両替があった。これらの両替屋間では,資金力の優劣をもとに親子関係を結んで当座勘定を開き,子は親に手形を振り出して必要な融資を受けるなど,相互に金銭両替や資金融通も行った。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」