世界大百科事典(旧版)内の精神分析運動の言及
【精神分析】より
…こうして,フロイトの精神分析は,19世紀のヨーロッパ思想を支配した近代理性主義への根底的批判として,同時代のH.ベルグソンの〈持続〉の哲学やE.フッサールの〈現象学的還元〉の哲学などとも相通ずる思想的革新を促し,現代思想の源泉となったのである。
[精神分析運動]
フロイトの精神分析は,性的要因の強調やフロイトがユダヤ人であったことなどから,憤激と嫌悪の的となったが,それでも1908年にはザルツブルクで最初の国際精神分析学会が開かれ,機関誌も刊行されはじめた。そして,10年にはK.アブラハムによってベルリン精神分析学会(研究所)が開設され,さらにロンドン,ウィーン,ブダペストにも学会ができた。…
※「精神分析運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」