《糞氏物語》(読み)ふんしものがたり

世界大百科事典(旧版)内の《糞氏物語》の言及

【スカトロジー】より

…アメリカ社会での人間疎外がブラック・ユーモアを生み出し,その一要素としてしばしば糞尿のイメージが用いられている。また,現代韓国の詩人,金芝河の長編譚詩《糞氏物語》(1973?)も注目すべき作品である。妓生観光に訪れた日本人が,朝鮮民族の英雄の銅像のてっぺんから多量の糞便を垂れ流すというイメージは,たんなる社会風刺でなく,この詩人の深い挫折感(〈恨(ハン)〉)と結びついたスカトロジーとして評価されるべきであろう。…

※「《糞氏物語》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」