世界大百科事典(旧版)内の純粋競争の言及
【完全競争】より
…さらに,(4)生産物や資源の自由な取引,移動を妨げる制度的,人為的な制約は存在せず,(5)長期的には,平均利潤率を上まわる市場には新企業が参入し,下まわる市場からは企業が退出する(自由参入と退出)ことによって利潤率の平均化が行われる,というのがそれである。 純粋競争という言葉は,完全競争の条件(1)~(4)のように情報の不完全性や取引の制限がない経済で,大海の一滴にもたとえられる無数の売手と買手が価格を所与として競争するような場合一般に用いられ,この二つの概念はしばしば同一視されることがある。しかし純粋競争の条件としては自由参入の条件((5))を考慮しないのが普通で,ときとしては情報の完全性((2))や取引の自由((4))をもそれと別個の概念として区別することがある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」