世界大百科事典(旧版)内の紙券信用論の言及
【ソーントン】より
…しかし最も注目すべき点は金融理論家としての業績である。1802年出版の著書《イギリスの紙券信用の性質と影響に関する一研究(紙券信用論)》は,D.リカード,J.S.ミルらの貨幣理論の基礎となったばかりでなく,J.M.ケインズの流動性選好理論,名目利子率と実質利子率の関係についてのI.フィッシャーの理論等,現代金融理論の先駆けとなる議論を展開している。その卓越した理論を背景として,10年にイギリス議会に設けられた地金委員会Bullion Committeeの中心的メンバーとして活躍し,いわゆる〈地金報告書〉を起草した。…
※「紙券信用論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」