世界大百科事典(旧版)内の紙幣印刷の言及
【証券印刷】より
…紙幣や郵便切手あるいは小切手のような値打ちのある印刷物,またその印刷法をいう。印刷物に有価証券として流通する価値を与えるので,偽造,改ざんが困難なこと,またこれらの不正が行われた場合に,容易に発見できることを主眼としている。紙幣は額面が一定であるために複製偽造が行われやすいので,精密な印刷がなされ,高額になるほど工程を複雑にして複製を困難にする考慮がはらわれる。その一つの例として細かい地紋を模様にとり入れるが,これは再現の困難な万線(まんせん)(細い直線の集合)模様を特殊の彫刻機械で作り,主要なデザインに有名人の肖像や建築物を手彫りし多色の凹版印刷をするなど,高度の技術を用いる。…
※「紙幣印刷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」