素噺(読み)すばなし

世界大百科事典(旧版)内の素噺の言及

【三遊亭円朝】より

…1832‐1901),仮名垣魯文などの戯作者,3世瀬川如皐(じよこう),2世河竹新七(河竹黙阿弥)などの狂言作者をはじめとする文人たちが〈粋狂連〉というグループをつくって三題噺を自作自演して流行させていたが,これに参加して落語の題材や演出法など多くのものを学んだ円朝は,落語界に新風を起こし,その地位を確立していった。1872年(明治5),新時勢にかんがみ,道具入り噺の道具を弟子円楽にゆずって3代三遊亭円生を襲名させ,みずからは扇子一本の素噺(すばなし)に転じた。実録物全盛となった当時の講談会の動向を見て円朝自身も新聞種を口演し,さらに実録人情噺の分野開拓をめざして実地調査を試み,《榛名(はるな)の梅ヶ香》《安中草三(あんなかそうざ)》や《塩原多助一代記》を自作自演した。…

※「素噺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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