世界大百科事典(旧版)内の経円の言及
【円派】より
…13世紀の中ごろに行われた三十三間堂千体千手観音像の修造に活躍した隆円とその弟子たち以降は,ほとんど系譜もわからなくなるが,〈円〉のつく仏師は地方,たとえば福島の乗円,鎌倉の憲円,宗円,泉円,弘円など散見し,作例ものこっている。作風は1177年(治承1)に造立された明円の大覚寺五大明王像,1226年(嘉禄2)に経円(きようえん)の造った金剛輪寺阿弥陀如来像等から判断して,慶派の力強さや院派の繊細さと異なり,定朝様を受けつぐ整ったものといえよう。【清水 真澄】。…
※「経円」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」