絶対主義(政治)(読み)ぜったいしゅぎ

世界大百科事典(旧版)内の絶対主義(政治)の言及

【イギリス】より

…このような封建制度の崩壊傾向とともに時代は近代に移っていくのである。【青山 吉信】
[絶対主義の時代]
 チューダー朝の成立(1485)からピューリタン革命の勃発(1640)までの時期が,イギリスにおける絶対主義の時代である。ただし絶対主義といっても官僚制と常備軍によって支えられた強力な王権のもとでの中央集権国家の成立をこの時点で考えるのは,イギリスの場合現実に反する。…

【啓蒙絶対主義】より

…18世紀後半,ドイツ,イタリア,ロシアなどに現れた,絶対主義的な君主制の一局面。この時代フランスを中心に展開した啓蒙思想を,君主自身が〈上からの近代化〉のために採り入れ,官僚行政の拡充を通じて,さまざまの改革を試みたもの。…

【国家】より

…近代的な国家概念はこの系統に属し,マキアベリが《君主論》で用いたのが最も早い例とされているが,これはラテン語で〈組織〉を意味するstatusと同義である。
[国民国家]
 絶対主義国家は,中世共同体の崩壊過程に成立したことによって,共同体から解放された人々を基礎として,社会の秩序と安定をつくりだす課題を負わなければならなかった。その意味でそれは,明らかに近代国家の最初の形態であったといってよい。…

【絶対王政】より

…ほぼ16世紀から18世紀にかけてのヨーロッパ諸国で,国王の権力が絶対的ともいわれるほど強力になったので,そのように強力な国王の支配する体制を絶対王政(または絶対王制)と呼び,イギリスのエリザベス1世やフランスのルイ14世などの治世がその代表的なものとされる。絶対主義absolutismというのもこれとほとんど同じ意味である。〈絶対〉という言葉はもともと,さまざまな拘束から解き放たれているという意味であり,したがって絶対王政の本来の意味は,国王がさまざまな国家機関や国法によって制約されることなく意のままに統治する体制,ということである。…

※「絶対主義(政治)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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