世界大百科事典(旧版)内の絶対主義国家の言及
【国家】より
…近代的な国家概念はこの系統に属し,マキアベリが《君主論》で用いたのが最も早い例とされているが,これはラテン語で〈組織〉を意味するstatusと同義である。
[国民国家]
絶対主義国家は,中世共同体の崩壊過程に成立したことによって,共同体から解放された人々を基礎として,社会の秩序と安定をつくりだす課題を負わなければならなかった。その意味でそれは,明らかに近代国家の最初の形態であったといってよい。…
【絶対王政】より
…ほぼ16世紀から18世紀にかけてのヨーロッパ諸国で,国王の権力が絶対的ともいわれるほど強力になったので,そのように強力な国王の支配する体制を絶対王政(または絶対王制)と呼び,イギリスのエリザベス1世やフランスのルイ14世などの治世がその代表的なものとされる。絶対主義absolutismというのもこれとほとんど同じ意味である。〈絶対〉という言葉はもともと,さまざまな拘束から解き放たれているという意味であり,したがって絶対王政の本来の意味は,国王がさまざまな国家機関や国法によって制約されることなく意のままに統治する体制,ということである。…
【ヨーロッパ】より
…ここにも,ヨーロッパ近世社会の特徴がよく表れている。
[絶対主義国家の形成]
激しい経済戦争の展開は,国家の役割を急速に増大させた。貴族層と並び,ときにはその経済力によって旧貴族以上の影響力を行使する新興のブルジョアジーは,その経済活動を保障する国家権力の強化を必要とする。…
※「絶対主義国家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」