緑藻綱(読み)りょくそうこう

世界大百科事典(旧版)内の緑藻綱の言及

【藻類】より

…当時の海藻研究の第一人者であったアイルランドのハーベーW.H.Harveyは,海藻の体の色の違いが体の構造や生殖方法の違いと対応することを知り,色を基準にして海藻を(1)Rhodospermeae,(2)Melanospermeae,(3)Chlorospermeaeの3群に分類した(1836)。これらの(1)は現在の紅藻綱Rhodophyceae,(2)は褐藻綱Phaeophyceae,(3)は緑藻綱Chlorophyceaeにそれぞれ相当する。色は視覚で容易にとらえられる一種の形態的特徴であるせいか,当時この分類は人為分類であるという批評もあった。…

【緑藻類】より

… 最近,細胞分裂の様式,遊走細胞の鞭毛基部の構造および光合成産物であるグリコール酸の代謝経路等の研究から,緑藻類には三つの系統群があることが明らかになってきた。第1は高等植物に続くコレオケーテ綱Coleochaetophyceaeで,アオミドロやコレオケーテなどが含まれ,第2は陸水にとどまった真の緑藻綱Chlorophyceaeで,クラミドモナス,ツルギミドロ,フリッチエラなどが含まれ,第3は海に生育するアオサ綱Ulvophyceaeで,アオサ,シオグサ,ミルなどが所属する。 緑藻類にはクロレラのように多量のタンパク質を含んで,栄養価の高い食品となるもの,アオノリ,ヒトエグサ,カワノリなどのように,風味があって乾ノリやつくだ煮にして食用とするものがある。…

※「緑藻綱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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