翡色青磁(読み)ひしょくせいじ

世界大百科事典(旧版)内の翡色青磁の言及

【高麗青磁】より

…さらに中国北宋代の青磁,白磁の影響下に,独特の落ち着いた青緑色釉に発展した。17代仁宗の王陵から出土した素文の青磁瓜形花瓶は,12世紀初めには翡色(ひしよく)青磁といわれる優れた青磁釉の完成をみていたことを明らかにする。12世紀半ばになると,中国の影響を脱して独特の優美な器形をもち,象嵌で文様を施す象嵌青磁が考案され,もっとも完成したものとなった。…

【青磁】より

… 朝鮮では高麗時代,11世紀ころから越州窯の影響を受けて青磁の生産が始まった。これを高麗青磁といい,越州窯の〈秘色青磁〉に対して〈翡色青磁〉と呼んでいる。無文で深い釉調を呈している。…

【陶磁器】より

… 本格的な青磁がつくられるのは9世紀から10世紀初めころで,五代,北宋初期の越州窯青磁の作風の影響を受けたものである。11世紀ころ,高麗では中国の青磁に勝るとも劣らない〈翡色青磁〉をつくり上げ,これをみた中国の徐兢が〈近年以来制作工巧,色沢尤佳〉と絶賛したことはあまりにも有名である。翡色とは翡翠(カワセミ)の羽の青みにたとえた美称であるが,たしかに高麗青磁のあがりのよいものは,中国の青磁にもみられないふしぎな釉調をたたえたものがある。…

※「翡色青磁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む