世界大百科事典(旧版)内の耐熱鋳鉄の言及
【鋳鉄・鋳鋼】より
…原料としては,鋼より一けた以上不純物の許容量が大きく,それだけに安価であり,かつ溶湯の粘性が低いので,たとえば家庭用だるまストーブのような比較的薄肉の鋳造品を簡単な設備で製作することが可能である。なお鋳鉄には,炭素量を2.0~2.5%に下げ冷却によって炭素をセメンタイトとして析出させ,その後微粉状の酸化鉄に包んで長時間900~1000℃前後で熱処理を施して脱炭させ,延性に富む材料にした可鍛鋳鉄,クロムを添加して耐熱性を付与した耐熱鋳鉄,ニッケルを添加して耐食性を改良した特殊鋳鉄がある。熱間圧延ロールにはニッケルを2%以上含むニッケルグレン鋳鉄,ニッケルチルド鋳鉄の特殊鋳鉄がよく用いられる。…
※「耐熱鋳鉄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」