世界大百科事典(旧版)内の職能集団の言及
【中世社会】より
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【界と集団】
中世の支配体制が,〈まつりごと〉を行う朝廷を中心にした公家,聖の世界をつかさどる寺社勢力,軍事・検断をつかさどる幕府の三つの権門の相互補完関係より成り立っていたといわれるように,その出発点においてすでに職能的に編成された集団より成り立っていた。これらの職能集団は,その集団として職能に見合った独自の価値観,集団編成の原理などをもつ界をつくりあげていた。もちろんこの界は,中世社会においてこの三つだけの界ではなく,各種の職能に応じ,また職能とはかかわりのない性別・年齢別の界,さらには同じ界のなかでの特別の時間,また特別の空間においてのみその論理が通用する界など,多種多様の界が存在した。…
※「職能集団」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」