世界大百科事典(旧版)内の胡(蛤)粉の言及
【絵具】より
… これらの岩絵具のほかに,赤色にはラックカイガラムシから色素を抽出したえんじ(臙脂),黄色にはガンボジ(海籐樹)の樹脂液から得る籐黄(とうおう)があり,青色には植物染料の藍を顔料として用いる。白色にはハマグリやカキの貝殻を焼いて作った蛤粉(ごふん)(胡粉)があり,主成分は炭酸カルシウムで,近世以降現代まで日本画で多用されている。また黒色には墨を用いる。…
【炭酸カルシウム】より
…天然には,方解石,氷州石,アラゴナイト(アラレ石),石灰岩,大理石,チョーク(白亜)などとして多量に産出する。また,貝殻の主成分は炭酸カルシウムであり,これを微粉砕したものは胡粉(ごふん)と呼ばれ,白色顔料となる。実験室では,カルシウム塩の水溶液に炭酸アルカリ水溶液を加えると,白色の沈殿(沈降炭酸カルシウム)として得られる。…
※「胡(蛤)粉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」