世界大百科事典(旧版)内の脇の者の言及
【名子】より
…名子の史料は数少ないが,畿内,中国,九州,北陸,陸奥の各地に散見し,ほぼ全国的に存在したことが確かである。名子は妻子,眷属,脇の者,下人(げにん)などと並び称されており,主人の家の内部の存在で,その家父長的支配に属すべきものとされていた。しかし前記の薩摩国谷山郡の名子が馬や銭を保有し,鎌倉時代末の加賀国軽海(かるみ)郷の名子江四郎なるものが板を売りに市へ出かけるなどの例を見ると,その経済的地位は必ずしも低いものばかりではなかったようである。…
※「脇の者」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」