腎管系(読み)じんかんけい

世界大百科事典(旧版)内の腎管系の言及

【循環系】より

… 原始的な体制の,例えばヒドラのような腔腸動物では,すべての細胞が外界またはその湾入した原腸腔に面して排列するので,ここでの物質の授受は個々の細胞とそうした外界との間で直接営まれ,したがってこの段階では,循環系の形成は見られない。これに対し,より体制分化の進んだ高等動物では,感覚・運動機能の発達にともない,とくに大量のカロリーを必要とする神経および筋肉組織を養ってゆくために,ここでは栄養を吸収する腸管系と,そこに生じた老廃物を尿の形で排泄する腎管系が,いわば入出の運河系として造られ,さらに酸素と炭酸ガスを交換する専門の呼吸器が,外界またはその入江に面して特別に造られるのであるが,こうした物質の取捨にたずさわる吸収・排出の栄養諸器官と,それによって養われる感覚・運動の消費器官との間には,この両者を結ぶ物質運搬の専用通液路が,その動力源の心臓とともに形成されることとなる。 一般に無脊椎動物では,この通液路として体中の組織間隙(かんげき)があてられ,したがってそこでは,この間隙を満たす組織液さらにはそこを自由に動く遊走性の細胞が,そうした物質運搬の媒体となる。…

※「腎管系」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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