世界大百科事典(旧版)内の自由任用制の言及
【地方官】より
…86年の地方官官制で地方官の名称は府県ともに知事となり,90年に知事はすべて勅任官となった。1887年奏任官・判任官の採用が公開試験による資格任用制となって以後も,勅任官の知事は自由任用制であったが,学識と行政手腕の所有者が登用される傾向が強まり,志士官僚から学閥官僚への転換がすすんだ。 98年隈板内閣成立後,政党の猟官運動が顕著となり政党員が地方官となる兆しがあらわれると,政府は翌年勅任官にも文官高等試験(高文)を経た官歴者を昇任させるよう文官任用令を改正し,内務省が人事をにぎる排他的な官僚階層制を確保した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」