世界大百科事典(旧版)内の船頭制の言及
【漁業労働】より
…このような漁業労働の特質と,経営者の監督が行き届かない海上で生産効率を最大限に上げる必要から,従来,〈船頭(漁労長)〉に依存した雇用関係が強かった。船頭制のもとでは,船主と船頭の間は請負契約で結ばれているとともに,船頭が漁業労働者の採用・解雇・配置・評価等を決定する人事管理機能を握っている。そのことが近代的労使関係の成立を阻害してきたが,労働法規の整備(1947年船員法改正,49年船員職業安定法制定),適用拡大措置とともに,労働組合運動の活発化,あるいは労働力の不足という労働事情を背景に,高度成長期以降,雇用関係をはじめとして,労働環境,賃金水準等が改善されてきた。…
※「船頭制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」