世界大百科事典(旧版)内の英雄悲劇の言及
【悲劇】より
…このことはフランス古典悲劇を模した17世紀後半のイギリスの王政復古期悲劇についてはいっそう顕著である。これは英雄悲劇とも呼ばれ,英雄的な主人公がおおむね愛と名誉との対立に悩んで,苦しい選択を迫られるというものである。この私的原理と公的原理との間の選択という基本状況はフランス古典悲劇にも認められるが,ここでは選択はもはや人間の意志にゆだねられており,超人的絶対者の意志は消えている。…
※「英雄悲劇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」