草子地(読み)そうしじ

世界大百科事典(旧版)内の草子地の言及

【源氏物語】より

…人間の心理の内側のひだひだをくまなく確かめてゆくあいだの,鋭い洞察と自由繊細な表現は他に比類がない。また物語に特有の〈草子地(そうしじ)〉も多彩な発展の跡を見せている。作者はこれによって擬装された語り手,聞き手,読み手,記録者などの,どの地点にも自由に出入りすることができるし,またときには草子地を借りずみずから作者の次元に立って客観的叙述を試み緊張した文をつづることもできる。…

※「草子地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」