菱垣廻船積問屋仲間(読み)ひがきかいせんつみといやなかま

世界大百科事典(旧版)内の菱垣廻船積問屋仲間の言及

【繰綿問屋】より

…1724‐30年(享保9‐15)に大坂から江戸へ入津した主要商品の中で,繰綿は大きな数量を示しており,これを扱う問屋の人数も多かったらしい。 1813年(文化10)に江戸で特権的な菱垣廻船積問屋仲間が設定され,冥加金上納を行うことを背景に株数が固定化されたとき,繰綿問屋仲間は総仲間65組中の第2位,1000両の冥加金額であった。仲間を構成する70人は木綿,呉服,小間物など他の問屋仲間にも所属しており,繰綿を主要な扱い商品としている店は数えるほどしかない。…

【十組問屋】より

…古組からは大行事,仮船組からは総行事が出,両組は連係して難船処理をはじめとする廻船支配,船の新造・修理に対する援助などをおこなった。 しかし,難船による廻船の減少・衰微の傾向が18世紀後半から19世紀にかけて著しく,さらに問屋仲間外の商人による商品流通が活発になったため,菱垣廻船の復興と問屋仲間の流通独占をはかって,1813年(文化10)に菱垣廻船積問屋仲間が十組を中核として結成された。65組の仲間はそれぞれ株数が固定され,冥加(みようが)金を幕府に上納することによって問屋としての特権が公認された。…

【文化文政時代】より

…江戸時代後期,第11代将軍徳川家斉(いえなり)治下の文化・文政年間(1804‐30)を中心とした時代。略して化政期ともいう。また,家斉が1837年(天保8)将軍職を家慶(いえよし)に譲り西の丸に退隠した後も,大御所と称して実権を握っていたため,将軍時代を含めた家斉一代の治世を大御所時代とも呼ぶ。
【時代の特色】
 天明(1781‐89)から文化・文政をはさんで天保(1830‐44)にかかる約半世紀は,幕藩体制の解体期であり,太平の世相を謳歌(おうか)しながら,実は封建制の衰退が一段と深刻化した時期であった。…

※「菱垣廻船積問屋仲間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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