薩保(読み)さつほ

世界大百科事典(旧版)内の薩保の言及

【祆教】より

…ササン朝で国教となっていたこの教えは,中国へは,北魏(386‐534)の中ごろには伝来し,北周,北斉にはしだいに広まって,宮中にも信奉者を見いだしていた。隋・唐時代になると,ペルシア人やイラン系の西域人がしきりに往来したが,彼らの大多数は祆教信者であったとみられ,彼らを取り締まるため,隋代には薩保ないし薩甫,唐代では薩宝(さつぽう)という官をおいた。ちなみに北周の宇文護の小字は薩保であった。…

【薩宝】より

…長安布政坊の祆祠に置かれ,開元25年(737)の官品令では薩宝(視正七品)以下,薩宝府に祆正(視従七品)・祆祝・率・史(以上3者視流外勲,四・五品)が存した。北斉の薩甫や隋の薩保につらなり,祆神を信仰する胡人集団の統率者がこれに任ぜられ,ソグド人が多かった。薩宝の語は商主・隊商のリーダーを意味するsārthavāho(サンスクリット),sartpau(ウイグル語)と同系とみられる。…

※「薩保」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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